音楽療法のHow To

受容的音楽療法とは?│能動的音楽療法との違い

音楽は人類の長い歴史の中で、ある時は感情表現の手段として、またある時は高ぶった感情を鎮静する手段として常に人類と深いかかわり合いをもって発展してきました。

音楽は人間の美的感覚を満足させ、同時に知的過程を通らずに直接情動に働きかけ、情動を調整したり、その結果として社会適応を阻外するような衝動の昇華作用を発揮します。

音楽の以上のような作用を利用し、心身の障害の回復、特に疾患の発症や経過に動の乱れが関与するような病態の治療に音楽を用いる音楽療法は、近年心身医学領域でも種々の病態に対して用いられ、その成果の報告が散見されるようになりました。

今回は、音楽を聞くことによって体の変化を誘発する受容的音楽療法について、概要をご紹介します。

受容的音楽療法とは?│能動的音楽療法との違い

音楽の分化の理解

音楽は絵画などの視覚に訴える芸術とは異なり、創作演奏鑑賞という分化が成立しているため、治療としての音楽もこれらのどの部分を利用するかにより異なる方法論をもつことになります。

Schwabe, C.H.による2種類の大別

Schwabe, C.H.は、音楽療法を

  • 受容的音楽療法(Receptive Music therapy)
  • 能動的音楽療法(Active Music therapy)

の二種類に大別しました。

受容的音楽療法とは

受容的音楽療法とは、音楽を聴くことにより情緒・行動の変容を目的とするもので、

  • 刺激として音楽を与える刺激療法
  • 音楽鑑賞そのものを方法とする鑑賞療法

に分類できます。

それぞれの療法については、次回の記事で詳しく説明します。

https://ongaku-no-chikara.com/genre_music_therapy/

受容的音楽療法と能動的音楽療法の違いを理解しよう

音楽が成り立つプロセスは、創作・演奏・鑑賞の3つがあり、それぞれに治療的機能があります。

どのプロセスを切り取ってどのような治療にしていくのかは、音楽療法士次第となります。

次回の記事では、受容的音楽療法についてより掘り下げて説明いたしますので、ぜひご覧くださいませ。

最後まで、ご覧頂きありがとうございました。

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