音楽の心理的作用は、音楽が古来「魂の薬」として用いられた長い歴史と、音楽の持つ摩訶不思議な能力とに関わっています。
今回は音楽の効果の一つ「感情の誘発性」を通じて、より音楽療法の理解をしてもらおうと思いますので、ぜひ最後まで御覧ください!
音楽が感情の誘発する!|音楽の心理的作用を理解する!

現在持っていない感情が、音楽によって誘発されることもよく見られる現象です。
感情の誘発性を使った病状治療での応用
鬱病などでは、病者は、自分の感情が枯渇し何も感情が湧かなくなったと感じます。
また離人症では、周囲が全く感情を伴わない無声映画の画面のように進行すると感じることが稀ではありません。
このような感情精神病においては、感情を誘発することは治療の一番の目標になります。
感情の誘発性を使った老年痴呆の治療
感情の誘発能力は、感情精神病ばかりでなく、老年痴呆の治療においても大切なこととされます。
例えばある曲を聴いて突然昔のことが思い出されることがあります。
それは例えば童謡だったり、調律の狂った場末の酒場のピアノの音だったり、また騒々しいアングラジャズの音だったりします。
その人の思い出の中の何かが、その時たまたま聴いた音の印象から思い出されて、その時のイメージが蘇ってきます。
この感情誘発に伴って、言葉が話されることが、老人ではよく経験されます。
音楽てんかんの症状
感情誘発に伴う血行の改善が、一時的に脳の機能を正常化するプロセスが考えられます。
「音楽てんかん」という病気があります。
この病気では、ある音楽を聴くと決まって「てんかん」発作が起こります。
その時、本人は意識していないのですが、特定の感情反応が引き起こされて、それがてんかん発作を誘発するのだと説明されています。
出来事一音印象一感情は、とても強い記憶のループを作っていることが窺えます。
音楽の感情誘発の理解は、音楽療法の現場で役に立つ!

いかがだったでしょうか。
音楽そのものの効能からしっかりと理解しておくことで、音楽療法での現場において最大限の効果を発揮してくれることでしょう。
その他の音楽による感情への影響については、別の記事にて詳しく説明しますので、ぜひご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございます。