脳や身体に呼びかけることで、人間の感受性や自発性を育むことを目的としているのが「音楽療法」です。
導入する側としては、なるべく手軽に、そして楽しく音楽療法に取り組んでいって欲しいと考えるでしょう。
今回の記事では、そんな意向を叶える楽器「クワイヤホーン」について紹介していきます。
音楽療法におすすめの楽器 〜クワイヤホーン〜
クワイヤホーンとは?
クワイヤホーンとは8本から最高で25本で構成されている「吹く」楽器です。1本で「吹き音」と「吸い音」両方の音を奏でることができます。
比較的簡単に音が出せるので、小さな子ども達への導入楽器や音遊びにも適していると言えます。
クワイヤホーンの構造
クワイヤホーンは主に3つの部品で成り立っています。
- マウスピース⇒口をあてて、吹いたり吸ったりして、音を出すための部品。
- ホーン⇒固有振動を利用して低音を増強するための部分で「共鳴管」と呼ばれている部品。
- フック⇒紐を通してクワイヤホーンを首から吊り下げて持つための部品。
クワイヤホーンを扱う上での注意点
クワイヤホーンを扱う上で、中心となるマウスピースとホーンの演奏後の手入れ方法について説明します。
- マウスピース⇒演奏後はクワイヤホーン本体から取り外して、水やぬるま湯で洗った後、やわらかい布で拭き取る。
- ホーン⇒演奏後はクワイヤホーン本体から取り外して、乾いたやわらかい布で乾拭きする。
また、演奏する前には、異物混入を防ぐために、しっかり口をすすぐことも決められています。
クワイヤホーンを音楽療法に落とし込んで考えてみる
クワイヤホーンの構造とそれに伴う注意点を説明しました。
次に、クワイヤホーンが音楽療法を実践していく上で、どんな働きをするのかについて見ていきましょう。
クワイヤホーンは「集団行動」を覚えさせるのに役に立つ
クワイヤホーンは子ども達に集団行動を覚えさせるのに役に立ちます。
クワイヤホーンは簡単に言うと、1つの楽器の音を分解して、1人1人が音を担当していく楽器です。
1人がクワイヤホーンを吹いても、「演奏」として成立しません。
だからこそ、集団となって、音を作っていく姿勢が求められてくるのです。
「誰がいつどのタイミングで音を出すのか」を周囲とのコミュニケーションを取っていきながら考えていきます。
そのことが次第に「集団で動いていくにはどうすれば良いのか」を自然に身に着け、学んでいくことになるのです。
クワイヤホーンは「自信」を付けさせることができる
クワイヤホーンは「自信」を付けさせるのに一役買います。
クワイヤホーンは、比較的に簡単に扱える楽器です。
だからこそ、集団での演奏の場で成功する可能性が高まります。
「自分が何かに向かって取り組み、それを見事に成し遂げた経験」は大きな自信へと繋がります。
一度自信を持つことができれば、心の余裕やチャレンジ精神に拍車がかかっていくのです。
シンプルに見える楽器、クワイヤホーンにはこんな隠された力があるのです。
クワイヤホーンは、仲間の大切さを学べる

クワイヤホーンが音楽療法において、どんな働きをするのかを解説しました。
クワイヤホーンは単独ではなく、集団で演奏することをメインとして作られた楽器です。
その分派手さには欠けますが、仲間と協力していく重要さを教えてくれる大事な楽器です。
クワイヤホーンの練習を積めば、集団でのファンファーレも可能となる楽器です。
何か1つのことに向かって一致団結することは実生活を営んでいく上でも役に立つので、是非実践してみてください。