音楽療法のHow To

音楽療法の種類と音楽療法が有効とされる領域│治療法としての音楽療法を理解する

音楽療法とは一口でいえば音楽による心理療法といえるが、欧米ではすでに臨床心理療法として確立され、音楽のもつ機能性を活用し病気の治療に用いる方法として定着しているのが現状といえます。

そこで複数回に渡って音楽療法について正しい理解を深めることを前提に、今回は音楽療法の種類について解説していますので、ぜひ最後までご覧下さい。

音楽療法の種類│治療法としての音楽療法を理解する

音楽療法の種類

Schwabe. Ch. (1975年)は音楽療法を2つに大別しています。

1つは受容的音楽療法(Receptive music therapy)、他の1つは活動的音楽療法(Active music therapy)です。
これらの詳細については他の筆者が記述しているので参考にされたいが、おおまかに分類すれば鑑賞する方法、楽器を演奏する方法および歌を唱う(コーラスも含む)方法に大別されます。

行動療法的音楽療法

一方、すでに述べたごとく音楽療法は音楽による心理療法といえ、心理療法の立場から音楽療法を大別することも可能です。
その一つは英・米でさかんな行動療法的音楽療法です。

Sears. W. (1968年)は音楽や音楽場面が要求するさまざまな治療的に有用な行動を適切に組み立てることにより、音楽活動を通じて患者の行動の修正が可能であるとする行動科学的な音楽療法の理論的基礎づけを報告し、これが活動的音楽療法のベースとなっていると考えらます。

行動療法的音楽療法では治療目標に応じて支障行動を修正するうえに適切な音楽行動をえらび、音楽行動の発展的変化を通してその支障をとり除こうとするものであり、学習理論を応用した治療的アプローチといえます。

来談者中心療法

他の一つはヒューマニスティックな立場でこれはあくまでも人間関係に重点をおいたものです。
すなわち、クライエントと音楽療法士(演奏者)の二者関係が重視されるものです。

心理治療でヒューマニスティックな立場をとる代表はRogers来談者中心療法です。
Rogersは患者の主体性をあくまでも尊重し、心理治療の主人公は患者(クライエント)自身であり、カウンセラーは手助けをするものであるという考え方に基本を置きました。

すなわち心理治療者にとってクライエントは一個の独立した人間的存在であって、クライエント自身が主人公であるという出発点にたってカウンセラーが援助するというものです。

他にも音楽療法の分野でヒューマニスティックな立場をとる人物にNordoff. P.,Alvin. J., Robbins Cleve および Robbins Carulなどがあげられます。

音楽療法の分類を理解して、自分にあったものを選択しよう

いかがだったでしょうか。

音楽療法と一口に言っても、様々な分類ができることがわかったのではないでしょうか。

自分にあうものを選択して、最良の音楽療法を目指してください!

最後までご覧いただきありがとうございます。