音楽療法とは一口でいえば音楽による心理療法といえるが、欧米ではすでに臨床心理療法として確立され、音楽のもつ機能性を活用し病気の治療に用いる方法として定着しているのが現状といえます。
そこで複数回に渡って音楽療法について正しい理解を深めるために、今回はうつ病と音楽療法について紹介します。
うつ病と音楽療法について│治療法としての音楽療法を理解する

中世の後半に神学者であり哲学者であり医師であったFicins M. (1433-1499年)は、メランコリー疾患の治療時の音楽療法の支持を確認しています。
Ficins M. のメランコリー疾患の治療時の音楽療法
それによると音楽は空気の振動から成り立ち、精神を高揚させ清澄にさせるのに適するとし、また音楽は人の精神面に影響をおよぼすのみでなく、身体面に対しても刺激的な影響をおよぼすとしています。
また治療として鑑賞だけでなく音楽を演奏したり、可能であれば作曲をするという見解に対しても理解を示しました。
他の医師のうつ病と音楽療法
Burton R.(1576-1640年)は17世紀初期にAnatomy of Melancholyをあらわしているが、その中でメランコリー疾患の治療として音楽療法の価値を実証しています。
Kircher A. (1601-1680年)は音楽が心の中の粒子に影響するとする新しい考えを提唱し、音楽を如何に人間の感情状態に適用し、患者を喜ばせるために如何に正しいリズムを選択するかについて幅広い検討を行っています。
近年のうつ病と音楽処方
近年にいたりPodolskyの音楽処方が台頭し、精神疾患への音楽療法の適用もさらに研究がすすんでいます。
一般にうつ病患者は音楽ではアンダンテのテンポに刺激されやすく、操病の患者においてはアレグロのテンポに刺激されやすいです。
別症状についても他の記事にて解説

いかがだったでしょうか。
うつ病に対する音楽療法的アプローチとして本記事が参考になれば幸いです。
別の症状についてもほか記事にて紹介していますので、ぜひご覧くださいませ。
最後までご覧いただきありがとうございます。