音楽の力で、心身に対して「リラックス効果」を及ぼす健康法を「音楽療法」と言います。
そして、そんなリラックス効果を実感するのに適しているのは「音楽を聴く」ことです。
今回の記事では音楽がリラックス効果を及ぼす理由と、それに適した曲の選び方を紹介していきます。
音楽療法に効果的な曲の選び方

音楽がなぜリラックス効果をもたらすのか
音楽がなぜ人々にリラックス効果を与える理由は以下の通りです。
- 「ゆらぎ」が人間の持つ生体リズムと同調するから。
- 「自律神経」を整えることができるから。
- 「しあわせホルモン」が分泌されるから。
①のゆらぎと言うのは、音楽が持つ規則正しい音のリズムと不規則な音のリズムが上手く調和している状態のことを指します。
そして、人間が持つ生体リズム=体内時計もこのゆらぎのように混ざりあって動いているのです。
音楽と人間のリズムが共鳴しあうことで、心地よさを感じるように人間はできています。
②の自律神経とは「交感神経」と「副交感神経」の2つから成り立っています。
交感神経は活動時に活発となり、副交感神経は休息しているときに活性化するのです。
この2つはどちらかが一方的に活動をしていたら身体に何らかの悪影響を及ぼしてしまいます。
しかし、音楽はこの自律神経を整える働きがあるのです。その際にも役に立つのがゆらぎだと言われています。
③のしあわせホルモンとは、「ドーパミン」と「セロトニン」を指します。
ドーパミンとは物事を快く感じさせる力をもたらし、セロトニンは精神のバランスを整え、暴力性を抑える働きを持っているのです。
そして、音楽はこの2つの物質を分泌させ、疲れや不安感を解消させる働きがあります。
音楽療法に効果的な曲の選び方
音楽療法に効果的な曲の選び方としては主に3種類あります。
1つ目は聴く側にとって、馴染みや思い出のある曲を積極的に選ぶことにあります。
何故なら、あらかじめ知っている曲であるならばどのタイミングで曲が盛り上がるのかが分かるので、その部分に差し掛かったら気分が高揚しやすくなるからです。
すると脳が活性化し、先程述べた効果をより受け止めやすくなります。
2つ目は古今東西ジャンルを問わず色んな曲が聴ける「OTORAKU -音・楽-」というアプリがあります。
あらかじめ音の業種やジャンルが設置されているので迷うことなく選ぶことができます。
馴染みのある曲に飽きた人や音楽には興味があるけど、どんな曲を聴けば良いのか分からない人におススメする音楽アプリです。
タブレットやモバイル端末があれば気軽に利用できるサービスなのでお手軽です。
3つ目はゆらぎを多く含んだクラシック音楽や自然の音のBGMです。
単純にリラックスすることを目的として音楽を聴くならば、この2つの曲をおススメします。
何故なら、この2種類の曲には他の音楽に比べると、ゆらぎを多く含んでいることが判明されているからです。
以下の文章ではそれに基づいておススメの曲を記しました。
おススメの曲①子犬のワルツ
子犬のワルツは「ショパン」が作ったとても短いピアノ曲です。
優雅な雰囲気に付随する形で子犬がじゃれつく様子が鮮明に描写されている一曲になります。
リズミカルで甘いメロディーを奏でているので、ショパンを良く知らない人でも、充分楽しめる楽曲です。
おススメの曲②きらきら星変奏曲
きらきら星変奏曲は1778年にモーツアルトが作ったピアノ曲です。
日本でも「きらきら星」という題名で馴染みのある曲となります。
元々は「恋」に関する曲であったために、その曲調も温和で可愛らしさがあふれる内容となっています。
きらきら星を知っている人でも、一度本家の音楽を聴くことで、改めて認識を深めていくのも有意義なかもしれません。
おススメの曲③大自然の音
クラシック音楽以外でもゆらぎを多く含んでいるとされているのが、実は身近にある大自然の音だったりするのです。
「風の音」や「川のせせらぎ」などが有名どころです。
そういった自然の音を集めたCDや音源がちゃんと売られているので、クラシックにはあまり興味が持てない人にはここから始めることをおすすめします。
広い視野を盛って音楽選びを

音楽療法の効果とそれに適した曲を紹介しました。
しかし、ここで挙げたのはあくまで一例に過ぎません。
自分の興味ある曲や好きな曲でも効果は充分に発揮できるので、あまり意固地にならず広い視野で音楽を選択していくことをおすすめします。