音楽療法のHow To

絶対に知っておきたい基礎的な音楽記号6選

人間の脳に働きかけることで、リラックス効果を発生させる「治療法」が「音楽療法」です。

また、そんな音楽療法を専門的に扱う人を「音楽療法士」と言います。

音楽に興味を持った人なら、音楽療法に携わりたい人もいるでしょう。

今回の記事では、音楽療法を扱う立場において、絶対に知っておきたい「音楽記号」について紹介していきます。

絶対に知っておきたい基礎的な音楽記号6選

知っておきたい基礎的な音楽記号①音部記号

音部記号とは楽譜上の音の高さを定めた記号のことで、その種類は以下の通りです。

  • ト音記号音部を示すために使われる音部記号で主に、女性の声楽や西洋音楽の高音域に使われます。
  • ハ音記号音域の音を記すのに適している音部記号。
  • ヘ音記号音部を示すために使われる音部記号で、合唱や重唱における男声のパートの使われます。

音部記号は、曲全体の根幹を支えている音楽記号です。音部記号がどんな意図で使われているのかを理解した上で、音楽に臨むと、より深みのある演奏ができます。

知っておきたい基礎的な音楽記号②反復記号

反復記号は「曲の全体」もしくは「曲のある指定された部分」を繰り返して演奏するように指示していく音楽記号のことです。

反復記号には、以下の通りのものがあります。

D.C.⇒読み方は(ダ・カーポ)。曲の最初まで戻る

simile⇒読み方は(シミレ)。1つ前の小節と全く同じ内容を繰り返す。もしくは小節の前の2小節分と、全く同じ内容を繰り返す。

bis⇒読み方は(ビス)。指定された箇所を2回繰り返す

反復記号の特徴は、同じ記号同士でのやり取りを指示するモノが多いことです。

例えば「D.S. ダルセーニョ」は反復記号の「Segno.png セーニョ」まで戻る記号となります。

今までの音楽記号に比べると、より一層の学習が求められます。

何故なら反復記号は、反復記号の意味を理解した上で、それぞれがどのように繋がっているのかを知っておかないといけないからです。
だからこそ、ある程度の基礎が固まってきてから学習することをおすすめします。

知っておきたい基礎的な音楽記号③強弱記号

強弱記号とは、音楽の弱さと強さについて指示した音楽記号のことです。但し、音量の大小と言うよりは、楽器そのものが持つ音質を指しています。

主な強弱記号には以下の通りです。

  • p⇒読み方は(ピアノ)。音を弱くする
  • f⇒読み方は(フォルテ)。音を強くする
  • fp⇒読み方は(フォルテピアノ)。音を強くした後、すぐに弱くする
  • sf⇒読み方は(スフォルツァンド)。その音だけを特に強くする

強弱記号は、上記に挙げた記号以外にも「きわめて、さらに、やや」と言ったような曖昧な表現で強弱を指示します。

強弱記号は普段からいかに、自分が所有する楽器に対して関心が向けられているのかを試される音楽記号です。

楽器を一種のパートナーとしても向き合った上で、より良い演奏を奏でて欲しいです。

知っておきたい基礎的な音楽記号④速度記号

速度記号とはその名の通り、音楽の速さについての指示を出している音楽記号のことです。

その種類は2つあります。①速度を指定する用語と②曲の途中から速度の変化の指定をしている用語です。

Lento⇒読み方は(レント)。ゆるやかに

 Adagio⇒読み方は(アダージョ)。ゆっくりと

 Allegro⇒読み方は(アレグロ)。快速に

ritardando⇒読み方は(リタルダンド)。だんだん遅く

 a tempo⇒読み方は(ア・テンポ)。元のテンポに戻す

 ritenuto⇒読み方は(リテヌート)。ただちに速度を緩める

速度指定の言葉の中には「歩くように、生き生きと、活発に」等、人によって捉え方が異なってくる速度記号が存在しています。

速さに対する感覚は人それぞれです。しかし、演奏者には全体の音楽の流れを読んだ上で、どのように歌い、演奏すれば曲を成立させることができるのかを考えることが求められてきます。

また、途中からの速度変化を指示する記号もあるので、場面転換に対する応用力も試されていることが分かります。

そのためには、しっかりとした演奏技術と音楽知識を身に着けることが必要です。

知っておきたい基礎的な音楽記号⑤変化記号

変化記号とは、音に変化を与えるために作られた音楽記号のことです。基礎となる変化記号は主に2種類あります。

  • ⇒読み方は(シャープ)。音を半音上げる
  • ⇒読み方は(フラット)。音を半音下げる

ちなみに「半音+半音=全音」となります。

基本使うのはシャープ、フラットを含めて5種類です。

だからこそ、初心者の方が習うのに適した音楽記号と言えます。いきなり数の多い音楽記号から習うのではなく、まずは変化記号から習っていくことがおすすめです。

知っておきたい基礎的な音楽記号⑥発想記号

発想記号とは、作曲家の演奏時における「心づもり」や「考え方」を音楽で表現していくために作られた音楽記号のことです。

例えば「Agitato アジタート」は「激しく苛立って」だったり「Fiero フィエロ」の意味は「傲慢」を意味します。

それ以外にも「行進曲風に」「ポーランド風に」「自由に」のような、既存の曲や国、最終的には演奏者に任せるといった指示を含んだ記号もあります。

発想記号は、作曲家の思いを汲み取り、それを受け止めた上でどのように演奏していくのかを考えなければなりません。だからこそ、発想記号は、演奏家の力量と感受性が試される特殊な音楽記号と言えます。

基本から学んでいこう!

基礎的な音楽記号を6選を紹介しました。

今回の記事で書いたのは、あくまで基本的なものです。

しかし、どんなことに取り組んでいく上でも、軸が安定しないとうまくいかないことが多いと思います。

だからこそ、この記事を通して基盤を固めて、音楽に対する苦手意識を少しでも減らしていただけたら幸いです。