音楽療法のHow To

【超初心者向け】何から始める?初心者が押さえたい5つのこと

最近は駅や空港にも誰でもいつでも弾けるピアノが設置されています。駅員さんや、主婦、サラリーマンなど、通りすがりの人がおもむろに椅子に座って流行っている曲やクラシックなどを楽譜を見なくてもプロのようにさっと弾いて去っていく姿に憧れますよね。自分も子どもの頃にやっておけば、と思った人も多いでしょう。

おうち時間で、電子ピアノや、いろいろな楽器の売上額が増加しました。前から憧れていたけれど時間がないなどの理由で後回しにしていた人たちが、この機会に覚えようと考えたからです。せっかく楽器を手に入れたなら、今度こそ弾けるように頑張りましょう。この記事では、初心者がピアノを上達させるために、まずどう動いたらよいかをご紹介します。

ピアノ学習初心者の知っておくべきポイント①:まずは知っておこう!レッスンと独学それぞれのメリットまずは知っておこう!レッスンと独学それぞれのメリット

ピアノを覚えるのには、大きく分けて、独学と音楽教室のレッスンに通うという2つの方法があります。今では、オンラインレッスンをやっている音楽教室もあるようです。

レッスンに通うメリット

音楽教室は、みんなで一緒にピアノを上達したい人向けです。同じ目標や悩みを持った仲間がいるレッスンに行くというモチベーションが上がり、練習にも熱が入ります。また、レッスン仲間や先生の前で演奏したり、時には発表会の機会もあるため、目標を持ちやすいというメリットもあります。ただ、レッスンの方は、ある程度日時や時間が決まっているので、家事や仕事が忙しくて、時間に融通が効かない人にはおすすめできません。

独学で学ぶメリット

一方、独学は誰にも構わずに、自分の都合の良い時間に好きなだけできることが一番のメリットです。レッスンは時間が決められていたり、人前で演奏するというプレッシャーがあったりしますので、趣味程度で気軽に始めたい人にうってつけの方法です。

その分、自分で練習スケジュールを立てる必要があるので、人によっては上達するまで時間がかかる可能性があります。

ピアノ学習初心者の知っておくべきポイント②:どのレベルを目指す?ピアノを学ぶ目的や目標を決めよう

ひとくちにピアノと言っても、演奏できるジャンルは多様です。ピアノを始めようと思ったらまず、自分がどのレベルを目指すのか、ピアノを学ぶ目的や目標を考えることで、よりモチベーションを維持して取り組んでいくことができます。

ピアノを学ぶ目的を決める

まず、自分はピアノを「どうして弾きたいのか?」を考えましょう

お気に入りの1曲を弾けるようになりたいのか、趣味として弾きたいのか、発表会など人前で演奏できるまでになりたいのか、はたまたプロレベルを目指すのか考えます。

それぞれの目的によって、必要な練習量や適切な練習方法が異なります。誤った方向で学習せずにすむよう、始める前にじっくり考えることをおすすめします。

演奏するジャンルを決める

ピアノで弾くことのできる曲はクラシックだけではありません。ジャズ、J-POP、ロックなど、ジャンルも様々なので、それによって、必要な教材や練習量、ピアノの種類も変わってきます

たとえば、好きな1曲を弾ければいい、一人で趣味程度に弾ければいいという人であれば、時間がかかる基本的な練習をする必要はありません。最近では知っている曲を使用した指の練習本もあるので、楽しく弾きたい人はそちらを使用することをおすすめします。

ピアノを始めて、ジャズを弾きたい人もいると思いますが、クラシックとジャズは音楽理論がまったく異なる上、ジャズピアノの場合は、最初からコード練習、アドリブ練習など、クラシックとはまったく違う練習を必要とするので注意しましょう。

ピアノ学習初心者の知っておくべきポイント③:楽譜を正しく理解できるようになろう

ピアノを弾きたいと思って目についた教本を買ってきたものの、何が書いてあるかぜんぜんわからない、やっぱり自分には無理なのかな、というのは初心者あるあるです。

まずは五線譜に何が書いていて、音符がどんな音を出して、どんな記号がどんな役割を果たすかを理解することから始めましょう。ときどき、楽器はできるけど楽譜は読めないという人もいますが、1度楽譜の読み方を覚えたら音程やメロディーがパッと見てわかるようになり、上達も早いです。

初心者用のテキストを購入する

今はドレミとふりがながふっているものや、指番号付きのもの、CDやDVD付など、たくさんの種類の楽譜があります。シンプルな楽譜がいい人は自分で練習がしやすいように手を加えましょう。

楽譜は楽器店や書店などでも購入できますが、最近ではネット経由でダウンロードできるものも増えています。1曲単位で購入できるサービスもありますので、気軽に挑戦してみたいという方にもおすすめです。

楽譜に指番号を書く

ピアノを弾くためには、楽譜を見ながらどの音符をどの指で弾くかが分かる必要があります。はじめはどの指を動かすか瞬時に判断するのが難しいので、事前に指番号を楽譜に記入することで練習がしやすくなります。

指番号は、親指が1、人差し指が2、中指が3、薬指が4、小指が5という風に振り分けられています。曲が複雑になってくると、どの指で弾くかによって、弾きやすさや見た目のきれいさに影響します。初心者のうちから指使いに気を配りながら練習に取り組んでいきましょう。

また、音符にドレミが書くこともおすすめです。音符が読める人でも、ピアノを弾きながら瞬時にそれを判断するのは難しいものです。練習をしていけばスムーズに音符が読めるようになるので、紙のテキストであればはじめは鉛筆でドレミを書き込み、あとで消してもよいでしょう。

ピアノ学習初心者の知っておくべきポイント④:初心者向けの曲から始める

趣味でやる人もハイレベルを目指す人も、最初は簡単な曲から始めるようにしましょう

初心者向けの曲から練習を始めることで、焦らず丁寧に練習に取り組むことができ、しっかりと基礎が身に付きます。

まずは右手だけで練習する

ピアノは両手で演奏しますが、初心者の方は初めから両手で弾こうとせずに、片手ずつ練習してみましょう。まずは右手でスムーズに指を動かすことができるようになるまで練習し、その後左手の動きを練習します。

それぞれの手でスムーズに指を動かせるようになったら、両手で弾く練習にうつります。はじめのうちは、右手は単音のみ、左は単音から3音までの曲を選ぶとよいでしょう。まずは左右で別の音を弾くことに慣れていくことが大切です。

また、ピアノを弾く前に、指や身体のストレッチをすると指が動きやすくなるので効果的です。ピアノは指で弾くものですが、指の力だけでなく身体全体に神経をいきわたらせながら表現することが大切です。ストレッチはプロもおこなうほど欠かせないものですので、練習前にはストレッチを怠らないようにしましょう。

初心者におすすめの練習曲

初心者におすすめの練習曲は、「メリーさんの羊」や「きらきら星」「エリーゼのために」「星に願いを」「となりのトトロ」などです。これらの曲は難易度が低く、また幼いころから聴き馴染みのある曲ですので初心者にぴったりです。自分が知っている曲を弾くことで、楽譜の意味もイメージがしやすくなります。

練習を重ね、慣れてきたら、もう少し難易度を上げた曲の練習をおこないます。先ほどご紹介したような曲を弾くので十分という人は、無理にステップアップする必要はありません。難易度の高い曲を弾けるようになるには、より複雑に指を動かせるようにならなければいけません。指の動きを鍛える教本として有名なのが、バイエル、ブルグミュラー、ツェルニー、ハノンといった音楽教本です。ステップアップを目指す方はチェックしてみましょう。

ピアノ学習初心者の知っておくべきポイント⑤:ハイレベルを目指すならレッスンがおすすめ

ピアノは管楽器と異なり、弾くだけであれば簡単に音を出すことができます。しかし、綺麗で正確な演奏をできるようになるには、適切な演奏方法で弾くことが大切になります。

独学でもピアノ教本や練習動画などを使用して練習することはできますが、ハイレベルな演奏をできるようになるには時間がかかり、1人で続けるにはかなりの根気が必要です。さらに、独学では間違った演奏のしかたをしていても指摘してくれる人がいないので、ハイレベルを目指すには難しさがあります。

ピアノを効率よく、基礎からハイレベルに至るまでじっくり習得していきたいという方は、レッスンに通ってプロからの適切な助言を受けながら練習することを検討してもよいでしょう。

自分にあった練習方法を見つけよう

いかがでしたでしょうか。ピアノを弾けるようなろうと思うと、その範囲は広く、どこから手をつけたらいいだろうと悩んでしまうことと思います。

まずは自分がどのようなモチベーションでピアノを練習しようと思うのかを整理し、そのうえで初心者でも取り組みやすい方法を取り込むことで、挫折を防ぎながら楽しく取り組んでいきましょう。

練習方法には独学とレッスンの2つがあり、それぞれにメリットとデメリットがありますので、自分のモチベーションやライフスタイルなどに合わせながら柔軟に考えていくことをおすすめします。